システムクリーニングガイド - より良いパフォーマンスと温度制御のために

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新しいノートパソコンやデスクトップを購入するたびに、同じことに悩まされていませんか?システムは最初の数か月、時には 1 年ほどは問題なく動作しますが、徐々にパフォーマンスが低下します。ゲームのプレイ速度が次第に落ち、ブラウザのタブを 2~3 個開いただけでシステムが限界…になることも。
 
しかし、PC でもノートでも、これだけの症状でアップグレードするのは時期尚早。原因のひとつとして、ホコリや外部からの細かい異物がパーツの中に入りこんでしまうことが考えられます。ホコリや異物が詰まると熱が発生し、CPU 内のサーマルペーストが劣化し始めてファンやヒートシンクのパフォーマンスが低下します。ケーブルの管理を適切に行っていなかったために、換気の問題が併発してしまう場合もあります。
 
上記の要因すべてが重なり合って、機器のパフォーマンスに大きな影響が出ることも考えられます。これに関連するテスト方法を一部、以下でご説明します。

1: クリーニング前の Cinebench スコア
 

2: クリーニング後の Cinebench スコア
 

1: クリーニング前の温度とクロック周波数
 

2: クリーニング後の温度とクロック周波数
 
仮にシステムをアップグレードする場合も、システムはきちんとクリーニングして、ハードウェアのパフォーマンスをとにかく落とさないようにしておくことが大切です。
 
コンピューターやノートパソコンをクリーニングしたことがない方は、少し面倒に感じられるかもしれません。しかし、このガイドを参照いただくことで、重要な部品を一切損傷することなくスムーズに工程を進めることができます。クリーニングを行うことで機器の安定性、パフォーマンス、温度制御を向上できるだけでなく、外観の美しさも維持することができます。
 

準備するもの・心構え

はじめる前に、まず以下のものを準備してください。
a)強力なブロワー(ホコリを吹き飛ばす専用機器。吹き出し機能付きの掃除機でも代用できます)またはエアー充填式スプレー缶:圧縮空気を小さなパーツの隙間に吹き込み、ホコリを吹き飛ばします。
b)防塵マスク:システムをしばらくクリーニングしていない場合は、作業開始直後に大量のホコリが発生するため注意が必要です。
c)マイクロファイバークロス:柔らかく糸くずの出ないものをご利用ください。圧縮空気を使用しても十分にホコリが取れない場合は、クロスで拭き取るのが効果的です。必要となる場合に備えて準備しておきましょう。
 
 
d) 大量のホコリが飛んでも支障のない開放的なスペース
e) 結束バンド:ケーブルを整理してシステム周りを整頓するのに役立ちます。いくつか準備しておきましょう(10~12 本程度)。
f) 忍耐力:ケーブルの整頓には根気が必要です。粘り強く作業を続けましょう。指にキズやアザができてしまう可能性もありますので、十分にご注意ください。
g) サーマルペースト:CPU クーラーを取り外した後は、サーマルペーストを使って再度取り付ける必要があります。
h) 99% イソプロピルアルコール(IPA)溶液。入手が難しい場合には、75% IPA の拭き取り用アルコールでも代用できます。
 
では、クリーニングを始めましょう!
 

ファン、フィルター、CPU ヒートシンクのダストクリーニング

どこに住んでいても、ホコリは生活空間に常に存在します。掃除をしないと蓄積してしまい、特にコンピューターの中だと大きな問題に。ホコリが蓄積することでヒートシンク、フィルター、ケースファンが詰まり、コンピューターの熱制御機能に悪影響を及ぼしてしまうのです。
 
 
 
また、換気が不十分だとシステム全体が必要以上に高い温度で作動してしまい、電力の無駄遣いにもつながります。
 

クリーニングの手順

a) CPU クーラー、ヒートシンク、ケースファンのネジを緩めて取り外します。取り外し方の詳細は、CPU クーラーの取扱説明書を参照してください。
 
 
b) 液体クーラーを使用している場合はこのまま以下の指示に従ってください。液体クーラーを使用していない場合は次の手順に進みます。液体クーラーを使用するヒートシンクは CPU から離れた位置に取り付けられており、通常はキャビネットの前方または上方にあります。まずはヒートシンクとファンをケースから慎重に取り外し、それから CPU 上に取り付けられているクーラーのネジを緩めます。
c) プロセッサをソケットから取り外し、離れた場所に置きます。可能であれば、ホコリが飛ばない場所に置いておくのが良いでしょう。
d) ブロワーまたは圧縮空気缶を持ち上げ、まずはヒートシンクと CPU ファンに向けて空気を吹き付けます。パーツの反対側からホコリが飛び出してくるのが見えれば成功です。
e) 作業が完了したら、ケースファンでも同じ手順を繰り返します。
f) 軽く積もったホコリはこれですべて取り除くことができます。しかし、ファンの羽根にまだ大量のホコリが残っていることがよくあります。
g) クロスを使って羽根を一枚ずつ、できる限り奥まできれいに拭きます。手が大きい方は奥の方まで届きにくい場合がありますので、古い歯ブラシの頭部分などを使ってクロスを隙間に押し込みます。
h) クリーニング後のファンと CPU ヒートシンクは通常このようになります。
 
 
 

ケーブルの管理

ケーブルが絡まっていたり雑に配線されていると、システムの換気状態に大きく影響します。さらに、ケースの横に透明な窓がある場合は、中にあるケーブルの様子が丸見えですのでできる限り整頓しておくことをお勧めします。
 
 
CPU クーラーとファンの作業が終わったら、電源ケーブルのクリーニングに移ります。ケーブルがきちんと整頓できている場合はすぐにクリーニングを開始できます。そのままの状態で空気を吹き付ければ、ワイヤーの間にたまっているホコリをほとんど取り除くことができます。この作業が終わったら次のパーツの清掃に進みましょう。
 
コンピューター内部をクリーニングする前にケーブルを整頓する必要がある場合は、以下の手順をお読みください。
 

ケーブルの管理

a) 大抵の場合は、マザーボードの 24 ピン電源コネクターのすぐ近くに穴があります。同様に、マザーボード上の各電源ポートにこのようなスペースが設けられています。
b) この隙間に電源ケーブルが通っていない場合は、ケーブルを配線し直す必要があります。再配線が不要であれば次のステップに進みましょう。
c) キャビネットの裏側のパネルを外します(両側から開くことができます)
 
 
d) PSU(電源)からマザーボードや他の部品(ファンやストレージデバイスなど)へつながっているケーブルを外します。
 
 
e) ケーブルをケースの裏側に向かって引き寄せ、それぞれの位置から最も近い隙間を通るように配線します。できるだけ重ならないように注意しましょう。
f) ケーブルがすべて接続されていることを確認します。
g) 次に、結束バンドなどを使ってケーブルをまとめ、キャビネットの裏板に沿って押し付けます。
 
 
h) 後後前前 次のステップでも、上記と同様に入出力ケーブルや電源ケーブルをケースの裏側でまとめます。
 

システム全体のクリーニング

ケーブルをきちんと整頓できていれば、システムの残りの部分をクリーニングするのに十分なスペースが確保できているはずです
 

クリーニングの手順

a) システムの上から下に向かって空気を吹き付けます。
b) 片側が終わったらキャビネットの裏板を外し、側面もクリーニングします。
c) クリーニング中に頑固な汚れが見つかった場合は、柔らかいクロスを使用して拭き取りましょう。
d) この手順では、液体クリーニング剤は使用しないでください。
 

CPU サーマルペーストの交換

CPU クーラーやその他キャビネット内部のクリーニングが完了したら、使用前にプロセッサにサーマルペーストを再度塗布してください。
 

サーマルペーストの再塗布

a) 柔らかいクロスを 99% IPA 溶液で湿らせます。水は絶対に使用しないでください。水を使うとマザーボードやその他の部品が故障する可能性があります。
b) CPU をマザーボードのソケットに再度取り付けます。こうすることで次の作業を楽に進めることができます。
 
 
c) クロスの湿った部分をすばやくプロセッサの上部に押し付け、乾いたサーマルペーストをそっと拭き取ります。布は必要に応じて適宜湿らせてください。99% IPA 溶液にしっかり浸していれば、力を入れなくても簡単に拭き取ることができます。
 
 
d) プロセッサ上部のクリーニングが終わったら、上記の手順を CPU クーラーの銅接点でも繰り返します(エアクーラー用のヒートシンクの下部にあります)。
e) プロセッサと CPU クーラーの接続プレートがきれいにクリーニングできたら、サーマルペーストの作業に移ります。
f) ペーストを適量取り、プロセッサの中央に塗布します。CPU クーラーを上部に取り付ける際、プロセッサ上に均等に伸ばせるぐらいの量を使用してください。
 
 
g) CPU クーラーをプロセッサに再度取り付けます。なるべく元の位置と同じになるよう調整してください。
 
 
h) クリーニングは以上で終了です。これで、CPU がきれいに復活しました!
 

まとめ

システムからホコリや汚れが全て取り除かれたので、以前よりも低い温度で早く動作することが実感できるはずです。フルクリーニング後はマシンのパフォーマンスと安定性が向上します。さらに高い安定性を確保したい場合は、ソフトウェアやドライバをすべて最新バージョンに更新すると良いでしょう。
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